かつて和歌山県にあった風土病(牟婁病・むろ病)とは?
ません。
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水と風土病の関係
みなさんは風土病と聞くとどんなものを想像しますか。いろんな風土病の中に水が原因だったものがあります。
水俣病・・・(工場排水から)水銀を体内に取り入れた魚介類を食したことから発症。食物連鎖によるものです。
イタイイタイ病・・・鉱山から流れ出たカドミウムが川へ。その川の水を飲んだりや川の水を使った作物(カドミウム汚染された田んぼで取れた米)を口にしたことによるもの。
こういったものは、いわゆる汚染された飲みもの・食べものとなります。
これとは別に・・・
和歌山に牟婁(むろ)病(アミトロ=ALSともいわれる)といわれる風土病がありました。
筋肉の委縮・筋力低下となって表れるものでした。これは完全に水が原因によるものです。
何と和歌山県の紀南地方は世界三大多発地帯の一つでもありました。
古座川という川の水が原因だというのです。
結論からいうと、この川の水が低カルシウム、低マグネシウムの水だったということなのです。
つまりミネラルの含有量が著しく低い、ということです。
このミネラルの少ない川の水を飲料水として利用、また河川からの水を利用した田畑の作物を収穫し農作物として口にしていたのです。
(今より交通網の整備がなされていない状況・他の地域との交流がなかった)地域の特性もあるかも知れません。
でも、川の水が、水質が(普通の川の水より)異質であった、というようなことは普通は誰も意識しません。
そんなことなど考えもせずに、毎日毎日口にすると思います。
今考えると大変なことだったのだなぁ、と思わざるを得ないですね。
ということは、食生活が低マグネシウムであれば、病気につながる可能性がある、ということですね。
まとめ
私たちが知らない間にそんな病気が一部の地域に発生していたというのがビックリです。それこそ昔はその原因すらわからなかったかも知れません。
人は生命を維持していくのに必要な栄養素やミネラルといったものが欠かせないということです。飽食の時代と言われて久しいですが、何ごとにもバランスの良い食生活や生活習慣を心掛けたいものです。
ちなみにマグネシウムの(成人一人当たり)摂取量(1日)は、350mgと言われています。これを「ゴマ」や「わかめ」や「アーモンド」で取ると毎日100g前後食べることでクリアできることになります。⇒ ミネラルについて大切なこと
ということは・・・かなりの量ですね。